オンライン基礎講座を開催
「詩人として、平和活動家としての栗原貞子」


講師の松本ますえさん2月27日(土)WFC Hiroshimaを つ・た・え・る 基礎講座をオンラインで開催しました。

今回、基礎講座の講師を務めてくださったのは、原爆文学研究家の松本滋恵(まつもとますえ)さんです。

テーマは『詩人として 平和活動家としての栗原貞子』

初めに、松本滋恵さんのご紹介として、テレビ取材を受けられた時の映像を視聴。被爆者としての松本さんの人生のお話を改めてお聞きしたくなりました。そして早速、「詩人として、平和活動家としての栗原貞子」の講座が始まりました。

一編の詩に対する作者としての思い、時代背景、詩に関わった人々との関係性、詩の中の一つ一つの言葉について、言葉の持つ意味が掘り下げられていきます。詩の解釈というのは、勿論、自由なのでしょうが、一編の詩の裏に一体どんな事があり、出会いがあり、思いがあるのか…。詩への新しい出会い方を教えて頂いたような気がしています。

また、新しい取り組みとして、受講者の方々に詩を詠んで頂きました。
「生ましめんかな」ー山根美智子さん
「ヒロシマというとき」ー中村朋子さん
「二十世紀の船出ーソ連核実験抗議船によせてー」ー天野達志さん

「詩の朗読」という時間は、何て平和で贅沢な時間かと改めて感じました。

松本さんの解説が加わった一編の詩に、更に詠み手の方の人生が加わり、聞き手の私達は、ただひたすらにその詩の世界へ引き込まれて行く…。本当に素晴らしい時間となりました。今回、詠んでくださった方々に、改めてありがとうございましたとお伝えしたいと思います。

3歳で被爆された講師の松本さんは、「自分の体験は本当に狭い、栗原貞子の経験を通して知る事ができた」とおっしゃいます。

私達も今回の講座を通して、栗原貞子の「命の尊厳」へ人として真正面から向き合う姿勢や、あの日のヒロシマで生きていた人々、亡くなった方々、戦後のヒロシマを生き抜いて来られた人達へ、思いを馳せるきっかけを頂きました。

松本さん、参加下さった受講者の皆さん。ありがとうございました。

【お知らせ】後日視聴していただけます。受講料は同額です。ご興味のある方は、WFCまでご連絡ください。

〈お詫び〉講座開始時間の遅れました事、また、音声トラブル等、大変ご迷惑をお掛けいたしました。

Hiroshimaを つ・た・え・るオンライン基礎講座のお知らせ 2月


2021.2_松本滋恵さん講座オンライン基礎講座 2月のテーマ
「詩人として平和活動家としての栗原貞子」
講師は原爆文学研究科の松本滋恵さんです。

*今月の講座のチラシを添付しております。どうぞお友達にも声をかけていただければと思います!

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「1945年8月5日夕方、母の実家(本川町)から、自宅の江波に戻っていなければ、私はこの世にいません。」

3歳で被爆された松本さんは、「生かされている」そんな思いをずっと心に抱えながら生きてこられました。厳しい戦後を生き、24歳で結婚。8年後交通事故で夫が他界。給食調理師として働きながら、3人の子どもを育てました。

子ども達が巣立ち、「人生やり残しが、あるか?ないか?」と自分に問うた時、大学進学を決意され、「原爆文学」を専攻されます。

松本さんが研究されたのは「詩人 栗原貞子」。

栗原貞子さんの人生を研究する中で、「詩人としての栗原貞子」「平和活動家としての栗原貞子」に出会うのです。

詩人 栗原貞子さんの人生を辿りながら、詩「生ましめんかな」/詩「ヒロシマというとき」そして、ワールド・フレンドシップ・センターを設立したバーバラ・レイノルズとも関係のある 詩「二十世紀の船出―ソ連核実験抗議船に寄せてー」も御紹介くださいます。あらかじめ募った受講者による、詩の朗読も準備しております。

市民講座の講師も務めていらっしゃる松本さんの「詩人 栗原貞子」への思いに触れてみませんか?
たくさんの参加をお待ちしております。

<今月の講座チラシは、広島女学院大学准教授のロバート・ダーマーさんが作成してくださいました。ありがとうございます!>
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日時:2月27日(土)午前10:00~12:00

場所:ワールド・フレンドシップ・センターから配信

形式:オンライン講座

参加費:一般参加者500円 WFC会員400円 学生300円

申し込み方法:
お名前/メールアドレスをご記入の上、
WFC事務所までメールでお申し込みください。
wfchiroshima@gmail.com

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お支払い方法

★クレジットカード決済
https://syncable.biz/associate/wfc6545/donate/

★銀行振り込み
広島銀行 皆実町支店 
普通預金 No.0098421       
口座名義人  特定非営利活動法人ワールド・フレンドシップ・センター 
理事 山根美智子

ゆうちょ銀行店名 五一八 店番 518
預金種目 普通預金
口座番号 2446811

★WFCへ直接、お持ちください
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*オンライン配信の方法
Zoomを使ってライブ配信を行います。

詳しくはメールで参加者の方に連絡いたします。

*インターネット環境のない方の為のWFCでの受講は、新型コロナウイルス感染拡大のため今回はありません。
*ライブ配信を見逃された方のために、講座の様子を録画する予定です。後日、視聴を希望される方もお申し込みください(費用は同額です)。

基礎講座を開催しました
『「生きて、繋いで」被爆三世の家族写真』


写真家堂畝紘子さん

1月23日(土)WFC Hiroshima を つ・た・え・る 基礎講座をオンラインで開催しました。

前日の22日。被爆者、そして広島・長崎で亡くなった沢山の方々の悲願である核兵器禁止条約が発効となり、喜びの一日となりました。
今回、基礎講座の講師を務めてくださったのは、写真家の堂畝紘子(どううねひろこ)さん。

この基礎講座も3期目入っておりますが、最年少の講師の方を今回お迎えいたしました。
テーマは『「生きて、繋いで」被爆三世の家族写真』
広島で生まれ、広島で平和教育を受けて育った堂畝さん。

銀塩写真に出会い、カメラマンとしての道を歩くに至るまでの人生と、現在の活動への思いを、私達に率直に語って下さいました。
38年と言う人生の中で、東日本大震災を東京で経験された事や、戻った広島で土砂災害で被災者となった経験が、写真家の堂畝さんに何をもたらしたのか?
また、写真家として何かできることはないだろうかと、悩みながらも辿り着いた「被爆三世」の家族写真。たった一人の被爆者が生きていて下さった事で繋がった命。

撮影、現像、展示するなかで、出会った人達とのお話も聞かせて下さいました。
講座の打ち合わせの時、土砂災害のお話になり、実は作品は展示会が控えていたため、全て泥に浸かってしまい、「家族写真が泥まみれでは可哀想だ」と、一枚を残して破棄することになってしまった事を話して下さいました。その残した一枚を今回展示下さいました。良く見ると、泥が少し残っていました。破棄せざるを得なかった写真にも、泥が少し残ったままの写真にも、写真家としての堂畝さんの被写体への優しさを感じました。