2025年度Hiroshimaを つ・た・え・る 基礎講座 第2回を開催 「被爆の実相とは何か -デジタル・AI社会の次世代に記憶を託すために-」

10月25日(土)「Hiroshimaをつ・た・え・る基礎講座第2回」をファンデルドゥ―ス瑠璃さん(広島大学 平和センター長、大学院人間社会科学研究科准教授(併任))を講師にお招きして、『被爆の実相とは何か -デジタル・AI社会の次世代に記憶を託すために-」と題して、講演をいただきました。

〇 当日は講師を囲み、テーマに特に関心を持つ参加者が一堂に会し、熱心に耳を傾け、メモを取っておられる方々の姿がここそこに。質疑応答でも、積極的に日頃の意識を言葉にされ、共有される真摯な方々の姿が印象的でした。約30名が会場の中央公民館に集まり、熱気あふれる基礎講座となりました。

ファンデルドゥース瑠璃先生、御参加・御協力をいただきました皆様、心より厚く御礼を申し上げます。

今後ともよろしくお願いいたします。

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事後のアンケートの回答から

◆講座のご感想:

・今回の講座は、どのように被爆の実相を伝えるとより効果的に伝わるのか、何を伝えることが相手に響くのか、といったことを考える機会になりました。伝えるためには、相手のことを知ることも重要だと改めて認識しました。

 講座の後半でFAKEニュースの話があり、重要なテーマで、考えさせられました。特に広島は被爆直後から言論統制の中で事実が伝わらない状況に置かれてきたことを思うと、80年ずっとFAKEとの闘いをしてきた地域でもあると思います。SNSなどデジタル世界の発達により誤情報がますます拡散しやすい現代で、被爆の実相がどのように伝わっているのか注視しながら、自分たちも発信をしていかないといけないと思いました。

 一方で、被爆者ご自身が科学的事実とは異なる語りをするときに、それをFAKEと言ってしまうことにもためらいをもちました。質疑の際に事例であげられた、兄弟が亡くなった場所が実際は1.0kmのところ、1.2kmと証言してきた方には、もしかすると1kmよりは遠れた場所で亡くなったと思いたいという気持ちがあるのではないか、などと想像してしまいます。科学的な事実とは異なることが言われてきたという現実も丸ごと含めて、(実際には蒸発することがなくとも、蒸発したと表現したくなるぐらいの出来事だったということも含めて)被爆の実相として伝えられないか、などと考えました。

◆今後取り上げてほしい企画やテーマ:

瑠璃先生のお話、本当に興味深かったです。ぜひ続編も期待したいです!同じように専門家の方のお話をお聞きできる機会があれば大変有り難いです。

◆講座のご感想:

・とても興味深いお話で、参加できたことを喜んでいます。

文化的暴力、差別の話で、トルーマン大統領が我々日本人を”Beast”(野獣)と呼んだのには、憤りを感じます。

情報社会の中で、Fake Newsか、正しい情報なのかを見極める必要があると、つくづく思いました。

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〇次回、今年度第3回目は、

 教育的配慮のある継承の機会をつくりだすために、「ANT被爆体験継承塾」を実施されているANT-Hiroshimaの渡部朋子さんを講師にお招きして、来年3月28日(土)午前10時~12時に開きます。

会場は決まりしだい、お知らせいたします。

今までつたえる基礎講座に参加くださった方も、新たに参加を希望される方も、歓迎いたします。

是非どうぞご参加ください。